ウィキペディアによると「医療従事者や医療機関に対して自己中心的で理不尽な要求・暴言もしくは暴力を繰り返す患者のこと」とある。
わが病院にも増えてきた。いくつかの例をあげてみる。
(その1)嘔吐下痢の中年男性。2日目の再診日のこと。「いかがですか?」「嘔吐も下痢も止まりました。あとは熱だけです。」「何度ありますか?」「わかりません」「どうして測らないんですか?」「体温計がないのにどうやって測るんぞ~。買う金がないんじゃ~」と大声で突然モンスターに。とにかく恐怖です。
(その2)咳が続くという中年男性。診察の結果、「気管支炎」で内服薬を勧めた。ところが突然「結核ならどうするんじゃ~。いいかげんな診察じゃのう」と大声に。やむなくレントゲン、血液検査を行い、異常のないことを説明したが、鬼のような顔。とにかく恐かった。
(その3)他院の院長先生から聞いた話。中年男性患者さんに病気の説明をしていたら「お前の説明は気にくわん」と言ってDr.の顔にパンチ。すぐにパトカーが来て逮捕。そのDr.は「病院はホテルではない」と吐き捨てるように私に話してくれました。
以上はほんの1部ですが、私が開業した20年前は患者さんにも、もっとモラルがあったと思います。
今やややもすると「お金を払っているのだから治って当たり前。治らなかったら病院が悪い。いざとなったら訴えれば必ず勝つ」といった風潮が日本全国にあふれています。「感謝」の気持ちー忘れないようにしたいものです。