学会誌に島根医大の木下Dr.が書いてある一文が目に留まった。
大学病院には地域の色々な治らない患者が送られてくる。
(その1)
原因不明の発熱と肝障害で送られてきた女性。いくら調べても分らず、生活歴を詳しく聞いてみると、生でミミズを健康のため食べていることが分かった。「体の毒を消す」と称して自分の庭を掘ってミミズを探し、生で食べていた。ミミズを中止させて、その後すっかり良くなった。
(その2)
上腹部の不快感や食欲不振が続き、胃カメラや血液検査を受けても軽快せず、腎機能も悪くなったため入院した若い男性。あらゆる検査をしたが分からず生活歴を聞くと、何と「健康のため」と称して自分の尿を毎日、大量に飲んでいたことが分った。これをやめさせて全快した。
以上のように我々の知らぬ所で患者さんには色々な生活習慣があることを肝に命じて診療せねば、と問診の重要性を認識させられました。