先日見えたMさん(女性)。1週間前、追突事故を起こしてしまった。警察の事情聴取を始め、いやな毎日が続き、神経性胃潰瘍になった。
交通事故の場合、何が辛いと言っても一番は被害者側の対応である。私も23年も開業していると色々なケースを見てきた。ごくわずかな軽傷にも拘わらず、事態を意図的に深刻化させる人達がいるのも事実である。一番厄介である。保険会社が間に入って示談交渉を進めようとするが、応じようとしない。結局、示談金のつり上げとなるのだが、100対0の場合はこの人達は強気である。時には医師も仲介役として大変な責務を負わされることがある。
さてMさんの相手は、Mさんが任意保険に入っていない事などを善意に解釈し、車両損害のみにしてくれた。Mさんの顔に笑顔が戻り、胃痛もまたたく間に治っていった。事故は、加害者も被害者も嫌なものである。この世から交通事故がゼロになることを祈ってやまない。