かつて日本プロゴルフ界のドンと呼ばれた杉原輝雄氏。
60才で前立腺ガンの告知を受けたが手術でなく薬での治療を選択し、生涯現役を宣言。2006年の「つるやオープン」では68才で最年長予選通過記録を、2010年の「中日クラウンズ」では同一大会51年連続出場という世界記録を樹立しました。この杉原プロと私は20年前にサンセットGCで一緒にプレーしたことがあるのです。(プライベート)。
その時に感じたのは①高くない私より更に身長が低いこと。(162cm)②カートに乗らないこと。③フェアウェイを歩きながらティー等のゴミを拾ってポケットに入れていること。④私より長いドライバーで(当然ですが)すごい飛距離を出していたことです。
杉原プロの生い立ちを調べてみました。貧乏で進学も出来なかったため、小学校高学年からゴルフ場でアルバイトをしながらプロゴルファーを目指したのです。昭和33年、20才でプロ試験に合格。「自分は体が小さいので」と、ずいぶん無理なトレーニングをして身体はボロボロになったと言います。そんな杉原氏は「人は皆、生まれた時から人間のプロになるという使命を担っている。そしてそのためには特別な修業ではなくて『感謝』や『思いやり』などの心を持つことが大事だ」と語っています。
プロゴルファーとしての働き場があることに常に感謝を忘れなかった杉原氏。どんな取材にも丁寧に応え、グリーンの芝生を手入れする裏方の苦労にも敬意を払い、感謝の気持ちを持っていたといいます。
私も自らを活かす場があることへの感謝を忘れずに懸命に働きたいと思います。尚、下の写真は唯一、杉原氏とのツーショットで私の大事な宝物であります。
尚、杉原氏は2011年12月28日、74才でこの世を去りました。