「加湿器を使うと体調がおかしくなった」という症例がいくつか見られます。発熱、悪寒、咳、痰、全身倦怠感等の症状が出て、放っておくと呼吸困難などの症状等を招くケースもあります。山王病院アレルギー内科の足立満教授曰く。これは「加湿器病」と呼ばれ、水の中やタンク内で増殖したグラム陰性桿菌やカンジタなどのカビを吸い込むことで起こります。カビによる過敏性肺臓炎や細菌の毒素(エンドトキシン)に対する反応です。抗生物質が効かず、ステロイド薬や他の治療が必要になることもあります。
そのための対策として①加湿器のタンクは小まめに洗い、水は毎日取り替える。更に水道水を使う。浄水器を通した水は清潔イメージがありますが残留塩素が少なくなって細菌が繁殖しやすくなっています。②加湿器の種類には超音波式、加熱式、気化式、ハイブリッド式などがありますが、超音波式は要注意です。水をつぎ足して使うので水が汚染されやすい。しかもその水を粒子の大きい霧状にして飛散させるので菌をまき散らすことになる。気化式もフィルターを小まめに交換しないと細菌やカビが繁殖する。その点、加熱式は加熱により細菌の多くを死滅させるのでよりベターです。いずれにしても小まめなタンク清掃と毎日の水交換をして下さい。そして「加湿器病」から身を守って下さい。
(追伸)
当院に入院して7年の桜田さん。2月15日で90才の誕生日を迎えました。
7年間にノロにかかったり肺炎になったりと大変でしたが乗り切ってきました。
職員手作りの飾りをつけてもらって本人も家族も嬉しそうです。長生きして下さいね。