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2015/4/27

高血圧


高血圧の治療はもちろん減塩療法、薬物療法等あるが、『高血圧の9割は「脚」で下がる!』(石原結實著、青春出版社)を読んでみた。
高血圧の原因は塩分の取り過ぎや動脈硬化、ストレスなどが挙げられ、すべてが複雑に絡み合って起こると言われている。実はこれら全てを一気に解決してくれる方法がある。それは下半身=脚を鍛えることであると解説している。
ウォーキングやスクワットやもも上げなど下半身の筋肉を動かす運動をすると体内ではプロスタグランジンやタウリンといった血圧を下げる降圧物質の分泌が増加します。さらに運動によって下肢を巡る血液の量が安静時の10倍以上に増加して血圧を下げます。血流の促進によって血管の内皮細胞からは一酸化窒素など血管を柔らかくする物質の分泌が多くなるとも書いてあります。
私も日々のウォーキングに加え、スクワット、なわ飛びを行っています。老化は足からとも言います。
皆さん、少しずつでも試して下さい。

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— posted by 越智邦明 at 03:41 pm  

2015/4/23

ゆうちゃん・あれこれ


「ゆうちゃんは最近バレエはしているの?」とファンの方からお尋ねがあった。4月5日に発表会があったのだが、行ってやれなかったので写真を掲載致します。かなり自信がついてきたようです。4月8日にはママ友家族と別府は杉乃井ホテルへ温泉旅行に行ったようで、楽しい春休みを過ごしました。そして最後はこの間の吉野桜(4月11~12日)でした。
今回、吉野旅で我が家へやって来た時にいくつかの発見がありました。
「じいじ。あしたはどのクツはくの?」「ん・・。この黒いヤツだよ。」「じゃあ、みがいとくね」と言って一生懸命磨いていました。感動ですね。
次にオンプ君と散歩中の会話。私が「パパとママはときどきケンカするの?」と尋ねました。すると「しないよ。だってパパとママはけっこんしているんだよ。だから、いつもラブラブなんだよ。」「・・・・。」
ラブラブかあ・・・。いつの間にこんな言葉を覚えたのだろうなあ・・・と成長したゆうちゃんでした。

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— posted by 越智邦明 at 12:20 pm  

2015/4/20

口臭


「口臭」については何回か取り上げてきた。やはり営業マン等は、もっと注意を払って欲しいし、まして男女接近のシチュエーションでは禁忌でしょう。
有名なのはニンニク。ニンニクのアリシンは臭い成分のまま血液に乗って肺まで行きます。肺で酸素と二酸化炭素が交換される時、肺から外に出るわけです。ニンニクの他、アルコールやたばこの臭いも同様のメカニズムである。
腎臓の悪い人は尿から老廃物が出せないため、その臭いが肺から出る。いわゆるアンモニア臭である。糖尿病では進行末期ではアセトン臭が出ます。
でも実際に頻度で多いのは口の中の汚れ、特に舌の汚れです。舌の表面には舌苔という舌の凸凹があり、臭いのもとがたまりやすいのです。口臭は口の中の常在菌がはがれた口腔内の上皮細胞を食べて代謝する時に出る発酵臭。歯周病や虫歯が由来の口臭も同様です。歯の間にいる菌の代謝物が臭いのもと。ちなみに腸内で同じようなことが起こって発生する発酵臭がオナラです。
大学の口臭外来の3分の2には人が不快と感じる口臭が認められるものの、そのほとんどが舌の表面の汚れを掃除するとゼロに近づくといいます。残りの3分の1には強い口臭はないそうです。舌ブラシなど便利なものが売っていますので口腔エチケット大事にして下さい。
尚、「胃のせいで口臭?」とよく外来に来られますが、胃癌の末期などを除いて胃から臭いが来ることはまずありません。

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(追伸)
「ひと言葉」欄にあった1口メモを紹介します。
「廻っているコマは倒れない。勇んで働く人も倒れない。」
勤勉に、生きたいものです。

— posted by 越智邦明 at 10:32 am  

2015/4/16

吉野桜


(はじめに)
私はかなり昔より奈良は吉野の桜を見たいとの願望があった。
「吉野といえば桜」「桜といえば吉野」と知名度は抜群である。何故、吉野山に桜が多いのか?今から1300年前、聖武天皇が都を現在の奈良の地に遷都された時を前後して、役の行者が吉野山から大峰山に至る修験道の霊場を拓きました。吉野山はその入口にあたり、吉野山の桜は行者が桜木に蔵王権現を彫りこんだ事から御神木とされ、以来1300年以上にわたり人々が苗木、若木を持ち寄って植えたことから現代に伝わります。
歴史の好きな人なら誰もが知っている話を4つ。
①義経が頼朝から逃げ、山深い吉野の地に逃げのびました。しかし追手がやってきて吉野を離れ恋人、静御前との最後の別れの地です。
②山桜をこよなく愛した歌人、西行は吉野山と桜花にちなんだ多くの和歌を詠んでいます。
③豊臣秀吉は家康や伊達政宗など諸大名を伴って、500人の花見の大宴会を催し、世間をあっと言わせた。
④鎌倉幕府を倒して天皇親政の時代を築いた後醍醐天皇は、足利尊氏の裏切りで京を追われ吉野山へ逃げ南北朝時代となったゆかりの地です。その他、本居宣長、島崎藤村、谷崎潤一郎、吉川英治など文豪が吉野山に宿をとって作品の構想を練っています。
このように吉野は歴史と信仰の地であるのです。
私が今回見た桜と秀吉の見た桜は、そんなに変わっていないのではないかと思うのです。(年々歳々花相似たり。)

(本題)
今回、4月11日に家内、娘、ゆうちゃんとの4人旅。ゆうちゃんのためにあべのハルカスの大阪マリオット都ホテルに投宿。夜景のすばらしいホテルでした。
翌日は近鉄特急で吉野駅に行き、千本口からケーブルカーで吉野山駅へ。そこから徒歩で登り「一目千本」からの雄大かつ豪華な桜を堪能した。道の両側には色々なみやげ物屋が軒を連ねている。私は「柿の葉ずし」を買った。
ゆうちゃんが桜吹雪に舞っている姿は面白く本人も大満足であった。
皆さんも1度でいいから吉野の桜を見て下さい。最後に動画も楽しんで下さい。


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— posted by 越智邦明 at 08:24 am  

2015/4/13

つんく♂


つんく♂(46才)の声帯摘出はショッキングなニュースで日本中を駆けめぐった。言葉が出ないので母校、近畿大学の入学式で大型モニターに文字を映して祝辞を述べるシーンは、多くの人が見たと思います。ブログで何回も声帯~喉頭癌の発生に喫煙が高率に関与することを述べてきましたが、これからは発声法に要注目です。
今、つんくは「食道発声法」の習得に取り組み、「もう一度、自分の声で言葉を発したい」と意欲的なのが救いです。政界では与謝野馨元大臣も、がんで声帯をなくしたが同じ方法で今では普通にしゃべれる。この方法はゲップを吐く要領で言葉を発する方法。最初は「コロンビア・トップ・ライト」のライトさんがこれで会話が出来るようになったことで話題になりました。
口と鼻から息を食道に吸い込み、吐き出すときに食道の入り口部の粘膜のヒダを連続的に震わせて声を発する方法です。3~6ヵ月で簡単なコミュニケーションが取れるようになるようです。
モチベーションが高くまだ体力のあるつんく♂。
1日も早く歌を歌って欲しいと願っています。(残念ですが裏声を出すのは無理のようです。)
がんばれ、つんく♂。

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— posted by 越智邦明 at 05:52 pm  

2015/4/9

BMI


BMI(体重kg÷(身長×身長㎡))についてはみなさん健診結果に書いてあるので御存知だと思います。
いわゆる肥満度ですが、日本肥満学会では男性22.0女性21.0が最も病気になりにくいと発表しています。一方、国立がん研究センターはがんだけでなく一般疾病も含めて死亡リスクは男性25.0~26.9、女性23.0~24.9が最も少ない。また病気のリスクも同様であったと発表している。
さてメタボについては以前、腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上が陽性判定とされました。しかし女性より男性の基準が低いというのは今でも理解しがたいです。欧米では、男性の方が女性より高くなっています。日本肥満学会ではBMIが25以上が肥満としていますが、欧米ではBMIが25~30は単なる「過体重」とされ、30以上が肥満とされています。
さて一部の学者の研究では日本人男性でBMIが23~25.0の人の相対的死亡率を1.0とすると、25~27の死亡率は0.94でかえって低いのです。しかもBMI22前後の人の死亡率が1.11ですからメタボと言われて体重を下げたら死亡率は逆に高くなってしまうでしょう。
腹囲といいBMIといい、どうも欧米学者とのズレが気になってしかたがありません。合併症も含め、主治医と個々に相談して下さい。

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— posted by 越智邦明 at 03:25 pm  

2015/4/6

花粉症(重症化)


2015年の花粉飛散予測(第4報)では、スギ花粉のピークは過ぎ去ったようです。よって当院外来でも「もう、花粉のクスリは要らんから他の薬だけでいい」と言う人が増えて来ました。しかしスギの後、別の花粉の飛散が最盛期になります。樹木ではヒノキ、ケヤキ、コナラ、クヌギ等。草本ではカモガヤ、キク科のブタクサ、ヨモギ、アサ科のカナムグラなどです。しかし何と言ってもヒノキが問題です。
スギとヒノキは花粉の形が似ているため、スギに反応する人はヒノキにも(7割の人が)反応します。ヒノキの飛散は3月中旬から5月一杯です。スギとヒノキが重なる3月中旬~4月は症状もつらくなります。ちなみに北海道は花粉症がないというのは間違いです。スギはありませんが代わりに、シラカンバ花粉症があります。シラカンバは4月中旬~6月初旬でスギ同様鼻水、くしゃみ、目のかゆみが出ます。
シラカンバアレルギーの人では更に20~30%の人が口腔アレルギー症状も起こすので有名です。リンゴやキウイなどの果物を食べると口の中がかゆくなったり腫れたりします。
自分のアレルギーの現状をしっかり把握し対策を練ることはとても重要だと思います。

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(追伸)
花粉症の人には嫌な春ですが、ここで余談です。
春を想って正岡子規が詠んだ句を紹介します。
「故郷(ふるさと)や どちらを見ても 山笑ふ」。
病床の子規が故郷松山の春を想って詠んだ俳句です。ちなみに夏は「山滴る(したたる)。」秋は「山粧う(よそおう)」、冬は「山眠る」が俳句の季語です。

— posted by 越智邦明 at 05:22 pm  

2015/4/2

妊婦と糖尿病


よく妊婦の方に糖尿病の質問を受けます。
妊娠中に発見された高血糖はどうなるのか?といった質問もあります。確かに妊娠中は血糖を下げるインスリンが効きにくくなるため高血糖になりやすいのです。妊婦の7~9%が妊娠高血糖と診断されるほど多いのです。
ではこれは問題ないのか?厳しく言うと胎児も高血糖になり、さまざまな影響が出る可能性があることがわかってきました。奇形、巨大児、心臓肥大などです。しかもその影響は子供が大人になっても肥満という形で続きます。
日本糖尿病・妊婦学会でも母親の胎内で高血糖にさらされた子供は成人期に肥満になるリスクが高い、とする国立成育医療研究センターの研究発表がなされました。
「妊娠」というのはさまざまなリスクを背負いながら「出産」へと向かうということを男性諸氏も知っておいて下さい。

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(追伸)
3月29日(日)、母校、今治小学校が128年(明治20年開校)の歴史に幕を閉じた。小学校の想い出は、く~にず新聞の「告白」に何度も書いてきたが、中学校から松山に来た私にとっては本当に懐かしい。
当日、他の仕事のついでに、閉校記念式典が行われた今治小学校を訪れた。
少子化に伴い今治のど真ん中にある今治小学校も生徒数が減り、今回の閉校となった。母校が無くなるというのは本当に寂しいものです。

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— posted by 越智邦明 at 10:51 am  

2015/3/30

食卓の見直し


「昭和50年の食事で、その腹は引っ込む」(講談社)(東北大准教授・都築毅)を読んでみた。
昭和50年(1975年)は2005年より1.5倍のご飯を食べていた。さらに総カロリーも05年の1.2倍も取っていた。にもかかわらず「肥満」の人は05年の半分しかいなかった。何を意味するのか?
よく「ご飯をパンやパスタに替えた」と聞きます。実際、75年以降、ご飯に代わってパンやメン類の摂取量は増えますが全く逆効果です。パンやパスタ食と比べご飯食の方が消化が遅い。いわゆる「腹持ちがいい」ため空腹を感じにくい。
もうひとつは、05年の食事と比べて肉類、脂質の割合が低いことである。魚が減り肉が増えた。そして肉の中でも脂の質の問題があり「飽和脂肪酸」が多いと動脈硬化を促進させる効果がある。一方、魚の脂は「不飽和脂肪酸」で血栓をできにくくし、動脈硬化を防ぐ作用がある。このほか、味噌、納豆などの発酵食品、豆類、海藻、卵、煮物も75年の方が多かった。
結論的には極端な肉禁止や糖質禁止ではなくてバランスの問題だと書いています。各種の栄養素をバランス良く取り、75年代を見習ってみたら最強のダイエットになるのでは、と結んでありました。
参考にして下さい。

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(追伸)
もう春が至る所にあふれています。
患者さんが花壇で作ったチューリップを持って来てくれました。
心も和みます。
さて春と言えばプロ野球も開幕スタート。
昨日の広島対ヤクルト戦は、8年ぶりの復帰登板となった黒田博樹投手に注目が集まった。
結果は7回5安打無失点の快投で勝利投手になった。
「お帰りなさい、黒田」の合唱の中、黒田へのインタビューを聞きながら子供連れのお父さんの号泣姿が映ったが、5年連続の2ケタ勝利や20億円のオファーを蹴って広島に帰って来た黒田投手の勝利には広島ファンならずとも心を打たれた野球ファンが多かったのではないでしょうか?久しぶりに大和魂を揺さぶられました。今後の活躍を期待しています。

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— posted by 越智邦明 at 05:30 pm  

2015/3/26

酒と糖尿病


アルコールは血糖値にどんな影響を与えるのかを今回は知って下さい。
よく糖質が含まれている日本酒、ビール、ワインは血糖値を上昇させ、蒸留酒の焼酎やウィスキーは関係ないと言われますが、これは全くの間違いです。糖質に関係なくアルコールは血糖値に影響を与えます。アルコールそのものには血糖値を上昇させる作用はありません。しかし肝ぞう内に蓄えられているグリコーゲンの分解を促進させる作用があるため飲酒後はいったん血糖値は上昇します。ただ糖尿病患者さんが飲酒で気をつけなければいけないのは「低血糖」です。体内に入ったアルコールは毒物として肝ぞうで優先的に分解されるため糖新生が抑制されます。その結果、血糖値が急激に下がってしまうのです。ふだんからインスリンや経口剤を使用している患者さんが何も食べずにアルコールばかり飲んで低血糖を起こして救急車へ、ということは実によくあります。
さて一般人で適量な飲酒は糖尿病の発症を抑制するという報告があります。調べてみると、アルコールが悪化している血流を良くしたり、インスリン感受性を改善するとされているアディポネクチンを増加させるとみられています。「適当な量」とはビールなら中ビン1本、日本酒なら1合、焼酎お湯割りなら1合、ワインならグラス2杯といった所です。
「酒は百薬の長」にしたいものです。

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— posted by 越智邦明 at 11:09 am  

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