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2015/5/28

口内炎


外来患者を診ていて、ありふれているが多い病気のひとつに「口内炎」がある。教科書的には局所原因として、誤って咬んで傷つけた、義歯、歯石、食物中の異物等、全身的原因としてウィルス感染症、免疫力低下、ビタミン欠乏、抗癌治療、薬物アレルギーなどがあるが、原因不明のものも多い。ベーチェット病の部分症状としても有名である。
さて、実際の治療としては、ステロイド軟膏の塗布やビタミン剤(B群)の投与、うがい液で1~2週間以内には治ゆするが、難治性、再発性の人も多い。
そこで漢方薬の登場となる。築地の国立がん研究センターの上園保仁分野長の話から引用してみたい。がんセンターだからもちろん抗がん剤の副作用によるものが多いようだが、上園先生は半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)を勧める。これは半夏、黄連、黄芩、人参、甘草等7つの生薬からなります。なぜ効果があるのか?これは黄連や黄芩に含まれるベルベリンという化学物質に粘膜の組織修復を高める働きのあること、そして他の生薬との複合作用による全身状態の改善と相まって口内炎の早期治療に役立つそうです。さらにこれを水で溶かし、それで1日3回うがいをするだけでも口内炎に効く、とあります。
近いうちに半夏瀉心湯が口内炎の第1選択薬として認められるのではないかと上園先生は期待されています。
私も難治性の方に是非、試してみたいと思っています。もちろんこの漢方は「口内炎」に保険適用されています。

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— posted by 越智邦明 at 05:29 pm  

2015/5/25

おかあさんの木


東映映画の「おかあさんの木」の試写会に行ってきた。
原作は児童文学者、大川悦生(98年没)著「おかあさんの木」(ポプラ社刊行)。発表から40年を経ましたがその間、幾度も小学校中学年から高学年の国語教科書に採用されてきたお話です。
戦争で7人の息子が次々と兵隊にとられ、その度に桐の木を植えて息子たちの無事を祈る母の姿を描いたこの作品は母子の愛、戦争がもたらす悲しみ、そしてそれ以上にいつの時代にも通じる母と子の情愛がそこにあります。
主演の鈴木京香さん。私もファンですがラブストーリーでの名演技から一転。25年余りの女優人生で節目の役に挑んでいます。監督は磯村一路。戦後70年という節目に当たる2015年。時あたかも、安保法制が国民の関心、注目を集めている。憲法9条は果たしてどうなるのか?徴兵制復活にはならないのか?識者達は次々と不安な懸念の声をあげている。
すべての子供を戦争に奪われたおかあさん(鈴木京香)の愛が観客の頬を熱く濡らすこと必至のこの映画。
私の今は亡き父親の兄弟も何人も戦地で死んだ。おばあさんは泣きながら下関まで遺骨を受け取りに行った話を幼少の時に聞かされた。心がしめつけられたのを覚えている。
反戦平和を訴える一方、子供を片時も忘れない母親の情を届けるこの映画。公開は6月6日(土)です。是非、ハンカチを持って劇場に足を運んで下さい。

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— posted by 越智邦明 at 03:48 pm  

2015/5/21

桐一葉


「桐一葉落ちて天下の秋を知る」
「淮南子(えなんじ)」説山訓よりの出典です。
御存知の方も多いと思いますが解説しますと、落葉の早い青桐の葉が1枚落ちるのを見て秋の訪れを察するようにわずかな前兆を見て、その後起こるであろう大事をいち早く察知することを言います。
英語でも「A straw shows which way the wind blows.」(1本の麦わらを見れば風向きがわかる)と古今東西、使われている故事です。
さてこの故事の意味する所は、我々医師にとってもとても重要で患者さんの微妙な訴えから潜んでいる大病を発見しなければなりません。いかにしてこの「直観力」を身に付けるか?
ある書物に「直観力」を磨くためには知的な情報収集や経験の蓄積に加えて「朝起き」が大事とありました。早く起きての早朝時間の活用が一番大事なのです。
早朝の時間帯は自分だけの時間を確保できると共に直観力を高めることが出来るそうです。私も(前に書きましたが)am6時40分には仕事に入っています。「朝を制するものは1日を制する」と私は大成した先輩医師や教授から教わりました。
参考にして下さい。

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(追伸)
最近のゆうちゃん。
ママ友の御家族と一緒に南予を遊び回っているようです。四万十川や三間、宇和島城(お城まつり、伊達400年祭の1つ)、宇和海等々。
まっ黒になりそうですね。

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— posted by 越智邦明 at 05:06 pm  

2015/5/18

膿栓


扁桃炎で来られる方の中に扁桃のくぼみに白い「膿栓」が付着している人が多い。
頻繁に出来る人は慢性や習慣性扁桃炎を起こしている場合があり心臓、腎臓、皮膚に悪影響を及ぼすケースがあります。
扁桃には口や鼻から侵入してきた細菌、ウィルスから体を防御する免疫の役割を持っている。吸い込んだ細菌やウィルスと効率よく戦うためには表面積が大きい方が有利なので、扁桃腺はいくつものくぼみがあります。そのくぼみの中に細菌の死骸や血液、口内ではがれた皮膚、食べ物のカスなどがたまって塊になったものが膿栓です。
これがたまって大きくなると口臭の原因になります。時々咳をしたときに3mmぐらいの白い塊が飛び出してきて、すごい悪臭だったと訴える方がいます。
これは耳鼻科で取り除いてもらって下さい。空気を吹き付けたり水で洗浄する、吸引する、ピンセットで取り除くなどの方法がありますが一般の方はしない方がよいと思います。

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— posted by 越智邦明 at 01:59 pm  

2015/5/14

富士の山


「あたまを雲の上に出~し」。富士山を飛行機の上からではなくてじっくり見てみたい。太宰治、曰く「富士には月見草がよく似合う」。そんな想いが昨年より日増しに強くなり、恒例の息子達とのゴルフツアーを兼ねて5月3日~4日と静岡は御殿場に行ってきた。「こだま」で小田原に入り、貸切タクシーで箱根観光も兼ねた。芦ノ湖から時々見える富士山頂にどよめきが上った。遊覧船は連休のせいで満員の客を乗せて忙しそうであった。
次に、HAKONE GLASS FORESTでガラス細工のアートを楽しむことが出来た。ここで私用に素敵なグラスを購入した。それからポーラ美術館でセザンヌの絵を鑑賞した。ここは日本でも有数の著名画家の絵が集まっていることでも有名である。以前、院内旅行で来たことがあり、私は2回目の訪問であった。
さて1日目のハイライト、十国峠からの富士山の眺望であるが、雲も流れ、きれいで壮大な富士山を拝むことが出来て感動した。しかし残念だったのは太陽が逆光で邪魔をして写真が撮れなかったのが悔しかった。そして宿泊地のマースガーデンウッド御殿場に到着した。聞くと、12階から富士山が見える開放部屋があると。急いで12階に上がり、陽が落ちた富士山を拝むことが出来たのは本当に幸いであった。富士山の手前の街は御殿場市である。改めて頂上は雲の上に在ることが確認出来て、「日本一の山」と口ずさんだ。さて夕食で飲んだ地ビールはネーミングがとても面白かった。√500と22.36の意味分かりますか?√5=富士山麓オーム鳴く、でしたよね。粋ですね。
翌日は名匠、赤星四郎設計の富士カントリークラブでゴルフを楽しんだ。残念ながら富士山を眺めることが出来たのは一瞬であったが、記念の1コマを撮れた。今回の旅行で、写真家や登山家が飽きることなく挑戦し続ける富士山の魅力の一端を知ることが出来ました。
是非、また行ってみたいと、その日が来るのを楽しみにしています。
動画も楽しんで下さい。

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— posted by 越智邦明 at 05:11 pm  

2015/5/11

快眠


「睡眠に良い食べ物はあるか?」と聞かれました。
回答は1つは必須アミノ酸である「トリプトファン」で、納豆などの大豆製品やバナナなどに含まれているタンパク質です。朝食にトリプトファンを摂ると体内で昼間には「セロトニン」に変わります。セロトニンは脳をほどよく覚醒させ、急な出来事があっても動じないように安定させる働きがあります。セロトニンは夜にはN-アセチルセロトニンを経て「メラトニン」に変わります。メラトニンは脳が眠るタイミングを決めている物質です。
ところでトリプトファンは「アルブミン」と結合していて、そのままでは脳の中に入れません。この結合を切る役割を担っているのがインスリンですが、インスリンは睡眠不足によって減ってしまいます。だからトリプトファンを摂ることと睡眠時間の確保はセットなのです。
睡眠に良いもう1つの食品は「体温を上げる」ものです。例えばにんにく。にんにくに含まれる「コルジニン」が血流を促進して体温をアップさせます。眠る1時間以上前に体温を上げ、その後で急激に体温が下がるとよく眠れます。
以上、試して下さい。

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(追伸)
東温市山之内地区の重信川上流にある登録無形文化財「除ケの堰堤(よけのえんてい)」で、こいのぼり88匹を架け渡している。
21回目となる恒例行事。当院婦長大野さんの御主人が撮ってきてくれました。
子供達だけでなく大人も元気をもらいます。

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— posted by 越智邦明 at 05:23 pm  

2015/5/7

ホワイトアスパラ


アスパラガスは私の好物です。原産は南欧で、和名はオランダウド。江戸時代にオランダ船から持ち込まれたからとか。明治になって食用として導入された。現在は北海道を中心に長野や栃木の冷涼地で生産されている。
蝦夷富士の別名がある羊蹄山の麓には広大なアスパラ畑が広がっている。麓の喜茂別町には日本の代表するアスパラガス工場がある。「クレードル興農」である。創業の歴史は昭和7年で、その年アスパラ缶詰の生産を始める。アスパラ以外にもジャガイモ、トウキビなども缶、ビン詰、レトルト、冷凍商品にして販売してきた。クレードルのアスパラガスは基本的に缶詰である。しかしとてつもなくおいしく、取れたてのようである。「原料をいかに早く処理するか」に重点を置いていて、契約農家は車で30分以内にあり、収穫したらすぐに加工する。
アスパラガスは5月から7月に一斉に収穫し缶詰にしている。Lサイズに5~9本、Mサイズで10~19本、Sサイズで20~36本入っている。
ホワイトアスパラの食べ方は和洋中のどんな料理にも合い、塩レモンをまぶしてマヨネーズでたべたりさまざまである。
北海道の澄んだ空の下で育ったホワイトアスパラ。
1度、召し上がって下さい。

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— posted by 越智邦明 at 04:50 pm  

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