さて、月に関する和歌や格言は実に多いです。
①この世をば わが世とぞ思う望月の かけたることもなしと思へば
有名な藤原道長の句です。天皇の外戚としての地位を固め他のライバルは消え、満月のように完璧になった自分の治世は終わることがないという自信の句です。しかし道長は最後、糖尿病が原因で亡くなってしまいます。余談ですが第15回国際糖尿病会議の記念切手に採用されています。
②おごるなよ 丸い月夜も ただ一夜
これは相場格言で有名な句です。相場の読みが当たり順調に利益が出ているときほど、ついつい舞い上がってしまいます。そしてついに失敗につながってしまいます。順調な時ほど慎重に行動しろという戒めの言葉です。
①、②共に満月は美しいものの翌日からは欠けていく悲しい宿命を詠った句として有名です。
みなさんも満月を目指して努力して欲しいですが、どうか到達しても有頂点にならないように御注意下さい。