「哀」には悲しみや、うつといったネガティブ感情は伴うものの、その時に流す涙にはストレスを解消し心をスッキリさせる良い効果もあります。しかし「怒」には体に良いところがひとつもありません。アドレナリンが分泌されるため血管がギュッと締まって血圧が上昇し心拍数も増えて心ぞうに大きな負担がかかります。更に全身の筋肉が硬直し頭痛、肩こり、めまいといった体調不良の原因にもなります。
また怒りが長引くと「コルチゾール」が分泌され血糖値を上げて免疫力を下げてしまいます。そのため怒りが長引けば長引くほど糖尿病やがんが発症しやすくなります。
もちろん世の中には不当に対する正当な「怒り」もあります。私も保険医協会で長い間、副会長を勤めていますと国の不当な医療改正には、署名をはじめ反対運動をしますし、その原点は「怒」です。このあたりのバランスは難しいですが、少なくとも自分の健康を犠牲にする「怒」はやめたいものです。