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2014/9/29

レモン塩


今、健康に敏感な女性の間で大流行なレモン塩。輪切りにしたレモンを1~2週間漬けたもの。
レモンから出てきた水分、塩、レモン果実。すべて料理に利用できる。スープ、おかゆ、肉のタレ等、応用範囲は実に幅広い。腸が弱い人や高血圧、夏バテ気味の人にお勧めである。レモンを塩で発酵させているのでキムチや味噌、ヨーグルトなどの発酵食品と同様に整腸作用があります。レモンの水分が加わるので塩をそのまま料理に使うより減塩になります。更にレモンのクエン酸が疲労回復に役立ちます。
是非、トライして下さい。

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(追伸)
母校、東医歯大の話。
来月、10日に「スポーツサイエンス機構」を設立しスポーツ医歯学、スポーツ科学を融合した国内初の拠点大学を目指すことになりました。教授として博士(体育学)の学位を有する、室伏広治氏を招へいしました。(下絵)。
東京オリンピックへ向けてオフィシャルホスピタルを目指してトップアスリートへの診療支援を展開することになります。
母校のためにもまた、アスリート界のためにも発展を願っています。

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— posted by 越智邦明 at 04:59 pm  

2014/9/25

脳卒中


脳卒中は脳梗塞、クモ膜下出血、脳出血の総称である。何となく冬の病気のイメージがあるが、実は夏の方が発症者が多い。夏は発汗して脱水します。脳卒中を起こす人はベースに高血圧や糖尿病などの生活習慣病がある。概してお酒が好きで夏になるとビールを飲みたがる。ビールのアルコールにも脱水作用があってより脱水が進みます。脱水によって血液が濃縮され血栓ができるため脳梗塞を起こしやすくなるのです。日本脳卒中協会が5月末の1週間を「脳卒中週間」として注意を呼びかけるのは、脳梗塞を起こしやすい夏前に啓蒙するためです。
脳出血そのものは夏は発症リスクが下がるのですが、夏に危ない脳梗塞をステップに発症することもあります。
「がんばれゴエモン」シリーズで知られる漫画家・帯ひろ志さんは7年前の夏、8月31日に脳梗塞を起こしていた。この時に糖尿病も発覚した。そして今年8月3日に脳幹出血で亡くなりました。(享年54)。何とか予防したい脳卒中です。

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(追伸)
最近のゆうちゃん。
敬老の日の「ばあば」の絵。まつ毛が強調され口も大きく元気一杯な感じですね。
娘の友人米田さんにお世話になり、ぶどう狩り。おいしいぶどうを送ってくれました。
だんだん顔が大人びて来たと感じるのは私だけでしょうか?

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— posted by 越智邦明 at 05:54 pm  

2014/9/22

糖尿病勉強会


9月14~15日の連休を利用して、東京へ糖尿病の勉強会に出かけた。
宿はホテルオークラであった。ここでオークラの話を少ししてみたい。1962年開業の日本を代表するホテルであるが、本館は老朽化で38階建て高層棟への建て替えが決まっている。このメーンロビーがなくなるのを残念がるのは日本人ばかりではない。メーンロビーにあるそろばん玉のように連なる「切子玉形」の照明は古墳時代の首飾りを模した作りである。「切子玉」は古墳時代の飾玉の一つである。水晶の結晶柱を上下の側から切り落とし磨きあげたものである。オークラを手がけたのは東宮御所や帝国劇場を手がけた建築家の谷口吉郎である。新しいオークラの本館は谷口氏の息子で建築家として数々の受賞歴がある吉生氏が加わる。父を超える和の空間を期待しています。来年から工事が始まって東京オリンピックの前年、2019年完成との事。大いに外国人の「おもてなし」に役立って欲しい。
さて肝心の糖尿病勉強会について話します。
Part1.は糖尿病と運動療法の関係について。
本当に運動療法は病気の改善に役に立っているのか?
また運動はいつすれば良いのか?昼食後か夕食後か等、活発な議論がなされた。総司会の清野先生は結論としてやはり「運動なくしては糖尿病の治療はあり得ない」と、話された。
Part2.は高齢者の糖尿病について。
何といっても低血糖の回避が最大の問題であり、今後、急速に進む超高齢化社会に対応できるよう研修を積まないといけないと言われた。
最後にDPPⅣ阻害薬とSGLT2阻害薬の最新の話題や今後の展開について活発な議論がなされた。副作用の低い面からDPPⅣ阻害薬は、専門外の医師にも数多く使われていてまだまだ市場は伸びると言われていた。
勉強のあと、築地のがんセンターに勤めている長男と1次会、2次会をやり、近況を詳しく聞くことが出来た。国立がん研究センターの乳癌の年間症例数は何と600例。そのため1日に2~3人のopeをこなしていること、また毎日5時に起きる習慣が身についた話等、興味深く聞くことが出来、有意義な東京出張でありました。

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— posted by 越智邦明 at 02:42 pm  

2014/9/18

満月


9月8日号に満月のことを書きました。ゆうちゃんに尋ねると、月にはやはりうさぎが住んでいるそうです。
さて、月に関する和歌や格言は実に多いです。

①この世をば わが世とぞ思う望月の かけたることもなしと思へば
有名な藤原道長の句です。天皇の外戚としての地位を固め他のライバルは消え、満月のように完璧になった自分の治世は終わることがないという自信の句です。しかし道長は最後、糖尿病が原因で亡くなってしまいます。余談ですが第15回国際糖尿病会議の記念切手に採用されています。

②おごるなよ 丸い月夜も ただ一夜
これは相場格言で有名な句です。相場の読みが当たり順調に利益が出ているときほど、ついつい舞い上がってしまいます。そしてついに失敗につながってしまいます。順調な時ほど慎重に行動しろという戒めの言葉です。

①、②共に満月は美しいものの翌日からは欠けていく悲しい宿命を詠った句として有名です。
みなさんも満月を目指して努力して欲しいですが、どうか到達しても有頂点にならないように御注意下さい。

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— posted by 越智邦明 at 04:07 pm  

2014/9/16

虫よけスプレー


デング熱の勢いがひどい。代々木公園に続き9月7日には新宿御苑も閉鎖した。犯人は「ヒトスジシマカ」だ。やぶ蚊の一種で感染者を刺したあと別の人間を刺して感染を拡大させる。
さて、よく我々が蚊に刺されやすい人、そうでない人という話をする。私の恩師で熱帯医学の権威、藤田紘一郎先生(東医歯大名誉教授)の論文を読んでみた。「蚊は人間の体が発するものに引き寄せられて血を吸いにくる。一番の目印が口から吐く炭酸ガスと汗。スポーツ選手がその例。あとお酒を飲んでいる人。蚊がアルコールに含まれるアセトアルデヒドのにおいに集まるからです。男女差はありません。」次に別の研究で蚊はO型を刺しやすくA型の2倍。B型はA型の1.5倍とあるがよく分っていないようです。
さてヒトスジシマカの産卵が活発化する9~10月。デング熱はこれからが危険。藤田先生曰く。①蚊は酸性の血を好むので肉をよく食べる人は注意。アルカリ性にするために野菜を多く摂ること。②最も蚊を引き寄せる服は白と黒のボーダー柄。次に黒。だから白いシャツがおすすめ。③日本酒、ビール、ワインは血液が酸性になるので危険。焼酎やウィスキーがベター。④虫よけがないときはオロナイン等の軟膏でも大丈夫。蚊が嫌がるにおいとか。
さてここからは虫よけスプレーの話です。
国立感染症研究所は「ディート」(虫よけ化合物)を配合した忌避剤を推奨している。
このディートの濃度だが日本では薬事法で12%までしか認められていません。今回の代々木公園の蚊は5%でも近寄ってこないそうです。購入前にパッケージの成分表示をよく読んで下さい。ちなみに私が散歩前に使っているのは7%でした。注意はディートの効果が雨や汗で流れるので2-3時間置きにスプレーして下さい。
一方、東南アジアなどデング熱の流行地帯に出かける人は何と言っても「蚊取り線香」。熱帯の蚊は日本のようにヤワではなく、虫よけスプレーでは太刀打ちできない。
日本伝統の蚊取り線香の成分はディートより強力な天然ピレスロイド。海外でも愛好者が多くフィリピンやタイでも大人気。販売実績130年の伝統はあなどれません。
何とかこのパンデミックを乗り切って下さい。
ちなみに致死率で比較するとエボラ出血熱の方が怖いですが、世界的に見れば感染者数も死亡者数も圧倒的にデング熱の方が多いです。

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— posted by 越智邦明 at 05:17 pm  

2014/9/11

カルピス


7月24日号でモンゴルについて書きました。
「モンゴル」でちょっとした小話を述べます。
発売から95年という超ロングセラー「カルピス」(カルピス(㈱))の販売が好評です。このカルピスのルーツは創業者、三島海雲の感動体験にあります。1908年に内モンゴルを訪れた際、三島氏は長旅で体調を崩しました。しかし現地で振る舞われた発酵乳(酸乳)を飲み元気になったのです。この体験にいたく感動し「自然の力の活用」を是非日本でもと考え、帰国後に乳酸菌を応用した商品開発に着手。試行錯誤の末、1919年7月7日、日本初の乳酸菌飲料「カルピス」が誕生しました。戦前、戦中を経て戦後にブレーク。「薄めて飲む」感覚は私も今でも懐かしく想い出します。しかし80年代後半に自販機が増加し、「薄めて飲む」特徴が不利に働き激減しました。
しかし91年2月に薄めないで飲むストレートタイプの「カルピスウォーター」が大ヒットしました。2009年からはカルピスは生乳と乳酸菌でつくる「乳酸菌飲料」であることを改めて訴求し2012年には「ピースボトル」を採用して頑張っています。

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— posted by 越智邦明 at 12:28 pm  

2014/9/8

タバコやめたけど


8月4日に「中咽頭がん」について書きました。
その後、いくつかの質問の中で「自分はタバコを30年吸ったが、5年前にやめているので大丈夫か?」というのがありました。さて中咽頭がんは喉頭がんや食道がん、肺がんと同様にタバコや過度の飲酒を長期間続けると発がんの危険性が高まることが分かっています。50才から60才台の男性に多いがんです。男性に多いのはタバコや飲酒する人が多いからで、両方やる人は両方やらない人より何と100倍リスクが増すと言われています。
さて本題の禁煙ですが、心ぞう病では禁煙後5~10年でほぼ非禁煙者のレベルにリスクが戻りますが、がんの場合はリスクが減るペースは心ぞう病よりゆっくりで肺がんの場合、禁煙後10年経っても発がんリスクは1/3~1/2は残ります。若いうちに禁煙することが大切です。(坂本龍一さんは50代までタバコを吸っていて9年前に完全禁煙しました。)
何度もこのブログで言ってきましたが、タバコはがんの原因のトップでタバコがこの世から消えたら男性のがん死亡の4割が消滅すると言われています。

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(追伸)
今夜、「中秋の名月」がきれいに見えると思います。昨夜も澄み渡った満月を見て感動しました。
ゆうちゃん、お月様の中に何が住んでいるか、よ~く見てね。

— posted by 越智邦明 at 11:53 am  

2014/9/4

東京駅


8月30~31日の上京の折に、気になっていた東京駅に宿泊し体験した。宿泊といっても東京ステーションホテルにである。東京の表玄関、東京駅は日本一多いプラットホームを持つ。赤レンガ造りの丸の内口駅舎は、辰野金吾らが設計したもので1914年に竣工。つまり今年は100周年である。
2003年に国の重要文化財に指定され「関東の駅百選」認定駅でもある。
北ドーム、南ドームも復元され、ドーム内部の天井はとてもすばらしい。夜のライトアップも格別である。東京駅舎は濃藍色に染まります。赤レンガ色と相性の良い現代的で品格のある色となります。いくつかの写真を見ていただくとして、宿泊した東京ステーションホテルも2012年秋、新しく生まれ変わった。
かつて文豪が愛した客室など大正時代からの伝統が息づく場所でありながら現代のアメニティーも充実させたすばらしいホテルであった。窓から見える中央の緑が皇居である。徒歩で10分の距離である。
さて翌日、1時間だけ時間が取れたので、前から気になっていた、はとバス観光に挑戦した。東京駅から徒歩1分で乗車できる。1948年に設立されたはとバスは、知名度もさることながらバブル崩壊期の危機を乗り越え現在、昼夜100コースが東京、横浜市内を発着している。今回私はスカイツリーへの1時間コースを選んで2階建てバスに乗り込んだ。
いきなりJRガード下ぎりぎりに通過して、乗客みんながどよめいた。浅草を通りガイドさんの歴史的な話に相槌を打ちながらスカイツリーを間近に見て1時間の見学は終わった。2階建てが人気の理由がよく分かった。是非、皆さんも上京されて時間があれば、はとバスに乗ってみて下さい。大人も子供も感動すると思います。

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— posted by 越智邦明 at 10:29 am  

2014/9/1

怒り


人間は「喜怒哀楽」を持った動物です。このうち最も毒性の高い感情は「怒」です。「喜」と「楽」はストレス解消効果や免疫機能をアップして抗がん効果も期待できるなどすばらしことだらけです。
「哀」には悲しみや、うつといったネガティブ感情は伴うものの、その時に流す涙にはストレスを解消し心をスッキリさせる良い効果もあります。しかし「怒」には体に良いところがひとつもありません。アドレナリンが分泌されるため血管がギュッと締まって血圧が上昇し心拍数も増えて心ぞうに大きな負担がかかります。更に全身の筋肉が硬直し頭痛、肩こり、めまいといった体調不良の原因にもなります。
また怒りが長引くと「コルチゾール」が分泌され血糖値を上げて免疫力を下げてしまいます。そのため怒りが長引けば長引くほど糖尿病やがんが発症しやすくなります。
もちろん世の中には不当に対する正当な「怒り」もあります。私も保険医協会で長い間、副会長を勤めていますと国の不当な医療改正には、署名をはじめ反対運動をしますし、その原点は「怒」です。このあたりのバランスは難しいですが、少なくとも自分の健康を犠牲にする「怒」はやめたいものです。

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— posted by 越智邦明 at 05:24 pm  

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