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2008/12/29

エジプトの植物


ファラオの秘薬であった乾燥ナツメヤシの甘い果実は、現在のエジプトでも人気の高い日常のお菓子であると、エジプト旅行をした人に教えられた。今回はまずナツメヤシについて語りたい。
黄金色の鈴なりの実がつくナツメヤシはエジプトの富の象徴とされた。砂漠の乾燥に強いナツメヤシは古くからエジプトに自生した。広がった葉からホウキや丈夫な紐、そしてサンダルや籠などが作られた。男たちは黄金色の実がなるとナイフを口にくわえ空高く伸びる幹に器用に登りその実を刈り取った。果実は生でも甘くおいしい。そして実をほおばった後に残った種は搾って椰子油を採り、それでランプを灯した。油粕は動物の餌となった。このように一片たりとも余すことなく利用できたナツメヤシをエジプトの人びとは「生命の樹」と呼び尊んだ。医師の調合した苦い薬にはナツメヤシの甘い果実が加えられ飲みやすくした。砂糖が無かった時代、ナツメヤシは蜂蜜と並んで、とても貴重な甘味料だったのである。
次にエジプトの庭になる果実の代表はイチジク。この果実の持つ穏やかな緩下作用は現在もよく知られていますが、ファラオの時代も同じように便秘の苦しみを和らげた。そしてイチジク飲料は肺の病気の時の即効薬として重宝された。喉の炎症の緩和にイチジクを利用する現在の民間療法に通じるものがあります。
歴史とロマンの国、エジプト。1度は行ってみたいものです。

— posted by 越智邦明 at 04:50 pm  

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