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2016/2/29

水泳


水泳をジムなどでやっている人も多いと思う。今回は医学的にどうなのか?を検証してみた。
客観的にみると「突然死しやすいスポーツ」と言われている。
「突然死のスポーツ種目」という研究では、0~39才ではランニングに次いで第2位、40~59才でゴルフ・ランニングに次いで3位に位置している。水泳の最大のリスクは水圧です。そのせいで陸上運動に比べて血圧が上がりやすい。しかも水から出る時に急に体にかかる圧力が減り心臓に戻る血液量が減少。一時的に血液が不足する心筋虚血となります。そうすると心臓からSOS信号が発せられ胸痛が出る。これが狭心症です。
更に呼吸が多いこと(過換気)が原因で自律神経がおかしくなって手足のしびれが出たり、過換気による自律神経障害から酸素不足を自覚出来ず低酸素から意識喪失になって溺れることもあります。
次に耳や鼻から入ってくる水が耳栓となって耳奥の気圧変化を起こし三半規管の機能が低下することも報告されています。
特に中高年の方は水泳は慎重に行って下さい。

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— posted by 越智邦明 at 05:21 pm  

2016/2/25

リンゴ


バナナ、ミカンに次いで第3弾は「リンゴ」です。
リンゴの消費量(全国平均)は1世帯当たり年間12.3kg。ミカン12.5kgにわずかに及びませんがよく食べられています。
1位の長野では33kgですからリンゴ生産地が上位に並んでいます。(下表)。ちなみに東京は28位、10.6kgでした。さてリンゴのビタミンCはミカンの10分の1ですし、他のビタミンやミネラルも決して豊富ではありませんが「リンゴ1個で医者いらず」と英国等でも良く言われるように昔からリンゴは健康な食べ物とされてきました。それはリンゴに抗酸化物質が豊富に含まれているからです。ヨーロッパの疫学調査ではリンゴを日常的に食べる人は口腔ガン、咽頭がん、食道がん、大腸がん、乳がんなどにかかるリスクが10~40%減少する、とあります。最近では喘息や気管支炎を予防する作用も分かってきました。また、常に酸素と接触する呼吸器がリンゴの強力な抗酸化力で酸素から守ってくれるのではないかと書いています。
疫学的にはミカンほどリンゴの効果は少ないですが、ヨーロッパの論文中では1世帯当たり1日100g以上食べる必要があるそうです。
(1位の長野県でも1日90gでした)。リンゴジュースでも効果があるので是非、食後に摂って下さい。

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(追伸)
インフルエンザの現在の状況です。
1月に南海テレビで私が「1月にインフルが出ない年は初めてですが必ず出るのでワクチン等予防を!」と話しましたが、2月になって増え始め今週は連日、多くのインフル患者さんが来院されています。家族内感染も多いです。かかった多くの方は予防接種を受けていません。まれに受けたのにかかったという方もいますが重症化せず、治りが早いです。A型:B型=8:2ぐらいでしょうか。高熱やだるさがあったらがまんせず病院を受診して下さい。(隔離の意味もありますので。)

— posted by 越智邦明 at 10:20 am  

2016/2/22

ピロリ菌感染症


「ピロリ菌」。名前を聞いたことのない人は居ないと思います。
ピロリ菌は口移しや吐物もしくは糞便に混じって体外に排出され直接的に、また井戸水などを経由して間接的に経口感染すると考えられている。ピロリ菌は幼少期に経口感染しその後長く持続感染をきたす。そして組織学的に慢性胃炎が進展していきます。そして胃の老化即ち、萎縮性胃炎が生じ胃癌の発生母地となります。
しかし未感染の胃粘膜は老化せず胃癌が発生することは極めてまれであるとされています。
さて学童期以降の感染はまれですが感染した場合は急性の経過をたどり、急性胃粘膜病変(AGML)を引き起こします。大半は一過性の経過をたどり、自然除菌されると言われています。
さて2002~2003年の検討では40才代で既に50%以下の感染率となっており経年的に感染者は減少し続けています。
さて行政の取り組みも活発で、例えば人口10万人当たりの胃がん死亡者数が全国2位の佐賀県は今年、県内すべての中学3年生(9000人)を対象にピロリ菌の検査、除菌に必要な費用を全額助成する方針を発表しました。市町村単位の助成は今までも見たことがありますが県単位は珍しいことですばらしい事だと思います。
胃癌予防のためにもピロリ菌除菌を是非行って下さい。

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(追伸)
椿さんで売っている「おたやんあめ」を、ゆうちゃんに送りました。
どこから折っても切り口からお多福の顔が出てくるこの飴。「面白い」と喜んでいました。

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— posted by 越智邦明 at 05:14 pm  

2016/2/18

バナナ


果物というと何を思いつきますか?
ゆうちゃんに尋ねるとリンゴ、ミカン、ブドウ・・・でした。ところが日本全国の消費量を調べるとバナナが1位でした。全国平均で一世帯当たりの購入量は(果物全体が83kgですが)バナナは23%の19kgで他を圧倒しています。バナナは国内ではほとんど作られていませんのでほぼ100%が輸入ですが、それでも果物の王様として君臨しているのです。私も幼少の頃に高嶺の花だったバナナが病気になって寝込むと買ってくれたので大変嬉しかった記憶があります。
県別の消費量をみますと、むしろ沖縄は少なくてビリから2番目です。トップは広島県でした。
バナナは何度も当ブログで取り上げてきましたが、消化吸収されにくいオリゴ糖が多いため味覚ほどはカロリーはありません。オリゴ糖は大腸の善玉菌の餌になり腸内環境を整えます。ヨーグルトと一緒に食べると尚、ベターと言われています。また食物繊維も豊富なので便秘気味の人にもお勧めです。それから何といっても医者が勧めるのは「低カリウム血症」の方です。薬で飲むより便利ですし1日1本摂っていただくよう勧めています。カリウムは体内のナトリウムの排泄を促す働きがあるので血圧改善の効果も期待できます。
バナナは果物の王様として今後も君臨することでしょう。

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(追伸)
雪だるまと南楽園の梅を楽しむゆうちゃんでした。

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— posted by 越智邦明 at 11:44 am  

2016/2/15

愛媛マラソン


2月7日(日)第54回愛媛マラソンが行われた。
47都道府県からエントリーがあり、すっかり全国区の大会となった。1万人を超えるのだからすごい数である。
ゲストランナーは高橋尚子さん、みかんさん、スペシャルサポーターは土佐礼子さんであった。
さて当院からは今年は理学療法士の徳田健祐君(25才)であった。中西君、今井さん、我が長男に次いで4人目である。1週間ぐらい前から膝の痛みに悩み、色々治療しながらの挑戦であった。
結果は、4時間52分17秒、(4848位/9007人)と5時間を切り、ゴールで手作りの旗を持ってみんなで迎えた。
集合写真の時は、座るのもやっとの状態であったが達成感に満ちあふれていた。きっと今後の人生にも役に立つと確信します。改めてご苦労様でした。

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— posted by 越智邦明 at 05:38 pm  

2016/2/8

ビタミンC


今の時期はビタミンCはとても大事です。インフルエンザや風邪に対して免疫機能を強化し抗ウイルスや抗菌作用があるからです。
よくビタミンCの摂取のアドバイスをすると「たくさん摂っても尿に出るだけでは?」と質問されます。
しかし排泄率は1度に1000mg取っても27%、2000mg取っても24%と2~3割に過ぎません。さて人間と猿はビタミンCを体内で作ることが出来ないため口からビタミンCの食材を取る必要があります。よく風邪をひく人は粘膜の弱さに加え、偏った食事のせいで血中のビタミンC濃度が低いことが考えられます。
そこでイチ押しの食材は赤や黄色のピーマンです。ビタミンCは熱に弱いという弱点がありますがピーマンに含まれるビタミンCは同じく含有成分のビタミンPによって熱から守られるので効率よく摂取できます。
赤ピーマン、オレンジ、トマトジュースで作った生スムージーは栄養面も味も最高です。
食後に柿、イチゴ、キウイなど果物を取って下さい。
私も幼少の頃から母親に「食後にクダモン」と言ってみかんや色々な果物を食べさせられましたが、医学的には有効だったようです。
また飲み物は煎茶が一番。ビタミンCが豊富でカテキンにも強い殺菌作用があります。
是非、食べ物から体の不調を撃退して下さい。

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(追伸)
2月3日は節分でした。
はしゃぐ小さな子供が居ない我が家は、おんぷ君とキー君が鬼役です。
豆をまかれて逃げ回り、とても面白かったです。

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— posted by 越智邦明 at 10:46 am  

2016/2/4

ミカンと風邪


昔からミカンは「ビタミンCが豊富で食べるとカゼをひかない。」と言われてきた。本当なのか?
最近の研究でミカンの橙色の色素成分であるβークリプトキサンチンが健康効果をもたらすことが分かった。
ニンジンに含まれるβーカロテンと同じカロテノイドの1種でビタミンAの原料ともなり抗酸化力が非常に強いのでたくさん食べると病気にかかりにくい訳です。
(カロテノイドの例としては以前、トマトのリコペンも書きました。)
このβークリプトキサンチン(以下βークリプト)は浜松医大が2003年に始めた「三ヶ日町(みかびちょう)研究」で注目された。
この研究でβークリプトはインスリン抵抗性や肝障害、喫煙、飲酒による酸化ストレス、メタボ、骨粗鬆症に対して予防などの健康効果が期待できることが分った。βークリプトは温州ミカンに最も多く含まれオレンジの10倍。ミカンを食べると手が黄色くなるのは、このβークリプトのせい。さらにいいのは「持続性」が高いこと。食べると2~3ヵ月は血中に成分が残ります。
もちろん糖分には注意が必要です。糖尿病でカロリー制限をされている人や中性脂肪の高過ぎる人などは主治医と相談して下さい。
1日ミカン3個ー是非、食べて欲しいですね。

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— posted by 越智邦明 at 11:08 am  

2016/2/1

心のダイエット


集英社出版「アドラー流心のダイエット」(佐藤綾子著)を読んでみた。
フロイトやユングと並ぶ心理学の3大巨頭、アルフレッド・アドラーの思想をもとに話が進む。
(例1)
同僚と3分間立ち話をしたとする。自分がペラペラしゃべるのはストレス発散だが、そのとき相手の時間を3分間奪っていることを忘れてはならない。
しゃべる前に1度、「これは相手のためになるかな」と考えてワンクッションを置く。これだけで互いに貢献し合える人間関係が構築できる。アドラーはこれを「共同体感覚」と呼び、人付き合いに最も大切な感覚だと説いている。
(例2)
相手の欠点が気になって仕方ないとき。
その欠点を長所に置き換える癖をつける。
約束をいつも忘れる相手には「執念深くない人だ」という長所と考える。すると忘れっぽいのではなくおおらかな人に見えてきて、あなたの心もすっきり軽くなるでしょう。

最近、「心理学」は多忙な現代人の心の乱れを解いてくれる学問として需要が激増しています。
時々、読んでみて下さい。

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— posted by 越智邦明 at 08:00 am  

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