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越智クリニック
 
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2009/11/30

夜間頻尿


「夜間頻尿」と「不眠症」は高齢患者の多くが訴えてくる開業医泣かせの病態である。以前に書いたが、夜間頻尿の多くは(男性の場合)前立腺肥大によるものが多い。
ところが「昼間はそうでもないのに、夜になるとオシッコの回数が多く量も多い」という場合に疑うのは「心不全」と「高血圧」である。
夜間頻尿とは、1日に3ℓ以上のオシッコが出て、その3分の1が夜間に排出されることをいいます。オシッコは腎臓で作られますが、健康人では尿量は午前中に多く逆に、12時間後の夜間にはいずれも最低になる。昼間に多くなければならない尿量が減少し、夜間に尿量が増えるのは、心臓の働きが悪くなった証しなのです。心臓のポンプとしての働きが衰えてくると、昼間は動かさなければならない筋肉や内臓に血液がたくさん流れ、尿を作る腎臓の方に行く血液は少なくなってくる。
結果として尿量は昼間は減少し、活動のおさまる夜になってようやく腎臓に血液が供給できる状態になり、尿量が増えるのです。つまり心不全の人は、昼間のオシッコ量が少なく、逆に夜に多尿になります。また、高血圧の人も取り過ぎた塩分を排出するため、夜間の尿が多くなります。
夜オシッコに行く回数が増えたら「単なる老化」などと片付けないようにして下さい。

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— posted by 越智邦明 at 11:23 am  

2009/11/26

ワンポイントアドバイス


よく患者さんより、LDLコレステロールが高いと言われたがどういうことか、どうしたら良いかと質問があります。
LDLは悪玉コレステロールと呼ばれ、善玉のHDLと対比されます。当然、「悪玉はより低く、善玉はより高く」が理想です。健診基準が変わって総コレステロールは項目よりはずれました。
さてLDLが高い原因として3つの原因、即ち運動、食事の油、間食があげられます。コレステロールは夜間に合成されやすく、その数値を下げるには夕食後のウォーキングや運動が理想です。次に野菜の煮物やサラダなどを一緒に取ることです。野菜の繊維質がLDLの上昇を抑えてくれます。家庭で使う油は、オリーブ油やゴマ油など植物油にするのがよいとされています。間食については、ケーキやシュークリームには脂肪成分が多く含まれていますので、できるだけ控えて下さい。
以上試みてもいっこうに下がらないときは、最近すぐれた内服薬が開発されていますので相談下さい。

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— posted by 越智邦明 at 12:18 pm  

2009/11/24

根菜


根菜はでんぷんが豊富なものが多く、疲労回復に必要なカロリー源になります。また漢方薬の原料に使われているものも多く、消化を助けたり血糖値の上昇を抑えたりするなど有益な栄養素が含まれています。
まずビタミンAが豊富なニンジンは風邪予防の効果が大。風邪ウィルスは体内に入ってくると、まずのどや鼻の粘膜に付着します。しかしビタミンAが十分取れている場合、ウィルスが粘膜に付着しにくくなります。ニンジンに含まれるリコペンという色素には、目の感度をよくする働きがあり、疲れ目対策にも効果的です。
次にレンコンはビタミンCがミカンの1.5倍で風邪対策にやはりいい。鉄分やタンニンも豊富なため、体内の赤血球の製造を促進します。止血効果もあるため、例えば痔による出血に悩む人にはおすすめ。カリウムを豊富に含むため、利尿作用のほか血圧上昇を防ぐ効果もあります。
その他サトイモ、タマネギ、ゴボウ等、積極的に摂って下さい。

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— posted by 越智邦明 at 04:03 pm  

2009/11/19

赤ちゃん


その後の孫の様子である。18日で生後1カ月を迎えたわけだが、今は、とに角、おっぱいを吸ってその後、2時間の睡眠の繰り返しである。先日、娘がお風呂に入っている間、ゆうちゃんの子守をさせられた。
すやすやと最初は寝ていたが、いきなり大声で泣き出した。抱っこしてゆすってやったが、ますます声は大きくなった。おむつも見たが何も出ていない。これは間違いなくおなかがすいたのだ。困った。娘はさっき入ったばかりだし。仕様がないので私の人差指をちっちゃな口に突っ込んだ。するとものすごい勢いで、チュパチュパ吸い始めた。乳首と勘違いしているのだ。数分が経って、私の指も疲れたのでそろっと抜こうとしたら、またすごい吸い込みにあって、抜けなくなった。おっぱいは出ないが、ゆうちゃんは安心して眠り始めた。すやすやと眠りにつき、風呂上りの娘に何事もなかったように引き渡した。
しばらくの間、人差指はふやけていたが、いとしい孫との触れ合いであった。おやすみ、ゆうちゃん。

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— posted by 越智邦明 at 09:59 am  

2009/11/16

突発性難聴


10月29日号に続いて「耳」のお話です。
ある日突然耳が聞こえなくなるこの病気は、耳鼻科医でない私のところにも年に数人訪れます。症状は主に片耳に出ますが、両耳の人もいます。耳鳴りやめまいを伴うこともあります。年令は40才以上が多いようです。原因は不明ですが、ストレスや過労説、ウイルス説、血液循環不全説などがあげられます。再発はないのですが、再発する場合はメニエール病や腫瘍が考えられます。
治療はとにもかくにも安静です。「休むのはひと仕事終えてから」という人が多いですが、すぐに休んで入院してください。薬は主として、ステロイドの内服や点滴を行います。
まだまだ原因不明ですが「安静」という自然治癒力が大きくかかわっているのがこの病気の特徴です。

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— posted by 越智邦明 at 04:52 pm  

2009/11/12

やせは安心か?


先日、東京の循環器専門医と雑談したが、最近、やせている人でバリバリ働いている人が、脳梗塞や心筋梗塞で倒れていると言う。
脳梗塞と言えば、長嶋監督やオシム監督を苦しめたタイプの脳梗塞は心原性脳梗塞である。心房細動のような不整脈で、心臓の拍動が乱れると心臓の血液が滞って血栓ができ、それが飛んで脳の血管を詰まらせる。やせている人が心原性脳梗塞で病院に運ばれてくる要因としては、睡眠不足、酒、タバコ、ストレスと言われている。「睡眠不足」も何日も続く慢性的なものに多い。
さて、ここからは専門的になりますが「脂質異常症」は、善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)の観点から論じられるようになった。そしてこのバランスが大事で、LDLは正常でもHDLが低すぎると動脈硬化が進みやすく心筋梗塞を起こすことが分ってきた。ここまで来ると、やせているから大丈夫とは言えなくなってきました。肉や砂糖製品に偏った食生活の人は、やせていても動脈硬化が確実に進みます。逆に太っていても、野菜をたっぷり食べる人は、動脈硬化が進みにくい。やせていても、野菜不足の食生活は絶対にいけないのです。やせも油断禁物です。
もちろん、HDL・LDLのバランスをよくする内服薬も開発されていますので、医師に相談下さい。

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— posted by 越智邦明 at 10:26 am  

2009/11/9

乗り物酔い


この病気だけは、生まれつきの要因もあって実に難しい。死ぬことはないが当人にとっては苦痛である。楽しい旅行もウンザリになる。病院ではトラベルミンや抗ヒスタミン薬等、その人に合いそうな薬を処方する。
さて昔からの民間療法として、梅干しがお勧めである。古くから「番茶、梅干し、医者いらず」といわれているように、梅干しに関する言い伝えはウソではない。梅干しが吐き気止めとして役立つのは天然のクエン酸が豊富に含まれているから。化学的に合成されたスポーツドリンクのクエン酸とちがって天然物は体にスムーズに吸収される。このクエン酸が吐き気の解消に効果的なのです。梅干しはそのまま食べてもOKですが、熱湯を注いで染み出した成分をお湯とともに飲むのがベターです。1度、お試し下さい。

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— posted by 越智邦明 at 02:39 pm  

2009/11/5

にぎやかな家族


今日は我が家の小生物3匹(?)を紹介します。
(その1)
トイプードルの「オンプ」君(3才、♂)。以前にもブログで紹介しましたが、かわいい子供がいる父親である。人間でいうと30才ぐらいでしょうか。性格はおとなしいです。2階に住んでいますが、誰かが玄関に訪問すると直ちに吠え、番犬としては、お利口犬である。
(その2)
フェレットの「ラッテ」君(2才、♂)。オンプと同じ部屋に住んでいます。フェレットはアメリカではポピュラーなペットですが、最初は何だか不気味だった。細長い体に異和感を覚えたりもしたが、今ではとても人なつっこい。オリから開放してやると部屋の狭い場所に隠れます。寝る時はハンモックに潜り込んでいます。面白いのはオンプとラッテをオリから出して遊ばせてやると、本当に仲が良くお互いのエサを交換して食べています。種は違っても同じ哺乳動物なんですね。
(その3)
10月18日に生まれた女の子、ゆうちゃん。性格は温和です。里帰り中ですが、心配していた「夜泣き」の声で私が起こされることはありません。
みんな仲良く元気でやって欲しいものです。

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— posted by 越智邦明 at 09:19 am  

2009/11/2

なぜ上がる?


よく患者さんに次のような質問を受けます。
Q1 毎週ゴルフしたのに尿酸値が上がった。
→Aさんは生真面目でビールも飲みません。ゴルフで汗を流すのは良いのですが、ゴルフのような「前向きの興奮」もストレスとなり尿酸値は上昇します。とくに誰かとスコアーを競ったりすると、駆け引きがストレスになって、勝っても負けても「来週こそ」となります。ゴルフというスポーツはストレスが和らぐひまがなく、運動の本来の効果を打ち消すことが多く見られます。「ゴルフ鬱」なども見られます。ゴルフはリラックスできる仲間と回りたいものです。
Q2 Bさんは、高血圧で薄味にしているが、つらいので、からしやわさびの薬味を多量に摂ったら、血圧が160/100に上がった。
→からしやわさび、ニンニクなどチューブの既製品には塩分が含まれています。生のニンニクやしょうがおろしなら塩分はありません。
Q3 肉をやめて野菜にしたのに中性脂肪が上がった。
→Cさんは、悪玉のLDLコレステロールが160のため食事改善を、と意気込んで野菜中心にしたのですが、食事が物足りないと感じ、ご飯の量がかなり増えたのです。ご飯の炭水化物は分解される過程で、中性脂肪になるのです。

その他
Q4 糖尿病なので、アルコールを飲むときに過食に注意して何もつまみをとらなかったら倒れた。
→酒を飲むと低血糖になります。小さめ茶碗程度のご飯は必要です。低血糖で皆睡になって救急車搬送はよくあります。注意が必要です。

以上、患者さんは良かれ、と思って取った行動が裏目に出た例です。ちょっとした出来事も気軽に相談できる主治医を皆さん、お持ち下さい。

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— posted by 越智邦明 at 01:00 pm  

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